自然界で1番強いとされるボツリヌス菌のボツリヌス毒素に感染したら、どのような症状を発症するのでしょうか?

この記事では、治療が遅れれば死に至ることもあると言われている、ボツリヌス毒素について解説していきます。

ボツリヌス毒素の種類

ポツリヌス菌ABボツリヌス菌はABCDEFGの7種類が存在し、人に害を与える毒素を発生させるのは、その中でもABCEFの5種類です。

普段私たちの身近に生息しているのは、土の中や泥の中にいるABです。

そして、ボツリヌス菌の種類によって毒素の強さも違い、Aが1番毒素が強く症状も深刻に長期間継続します。

その他の毒素も、Aには及びませんが、同じような症状を発症します。

そして、どの毒素でも人の神経系統に作用を起こすので、治療が遅れれば呼吸が止まり、死に至ることもあります。

ボツリヌス毒素に感染した場合の症状

ボツリヌス毒素は多くの場合に口から摂取されます。

下痢、嘔吐そして、摂取されたボツリヌス毒素は体内の筋肉組織と神経系統の隙間に入り込み、神経伝達系統を破壊し、筋肉の動きを阻害し始めます。

個人差もありますが、ボツリヌス毒素を摂取してから、多くの場合12時間から36時間経過後に症状が出始めます。

まずは、末端部の筋肉の動きが阻害され、物が二重に見え始る、ろれつが回らなくなる、口が上手く動かせなくなる、四肢の動きが肩、手、足と段々と動かし難くなり移動が困難になる、といった症状が現れます。

また、多くの場合、嘔吐、下痢、腹痛を併発します。

そして、その後ボツリヌス毒素は呼吸に関わる部分の筋肉の動きも阻害し始めます、ボツリヌス毒素によって、死亡するケースの多くは、ボツリヌス毒素によって呼吸が止まることが原因です。

また、ボツリヌス毒素によって破壊された神経伝達系統は、新しく作り直されるまで再生することは無いので、ボツリヌス毒素による影響は、ボツリヌス毒素が抜けた後も長きに渡って残ります。

そして、ボツリヌス毒素は中枢神経を守る体内の壁を突破することができないので、中枢神経に影響がでることはありませんが、その分自分の意識は、はっきりとしたまま、ボツリヌス毒素が体内に広がっていくのを感じるので、感染者はとてつもない恐怖を感じると言われています。





まとめ

ボツリヌス毒素に感染した場合、放っておくと死に至る場合もあります。

保存食品を食べて、症状が現れた場合には、速やかに医療機関に助けを求めるのが良いでしょう。

但し、ボツリヌス毒素による感染が疑われる場合には、時間の経過と共にボツリヌス毒素によって筋肉の動きが阻害されることが考えられます。

そのため、自分で車を運転して、病院には行かない方が良いと思います。