「赤ちゃんにハチミツを与えてはいけない」と聞いたことはありませんか?

でも、これって何故なのでしょうか?

実は、赤ちゃんにハチミツを与えてはいけないのには、ボツリヌス菌が関係しています。

この記事では、そんなハチミツ・赤ちゃん・ボツリヌス菌の関係について解説していきます。

ボツリヌス菌とハチミツの関係

はちみつボツリヌス菌は、自然界で1番強い神経毒を発生させる細菌です。しかも、私たちの身近な土の中や泥の中の生息しています。

そして、ボツリヌス菌は土の中や泥の中に生息している段階では、芽胞と呼ばれる殻に入った休眠状態で存在します。

ボツリヌス菌は、芽胞の状態では活動することはできませんが、その変わりに長い期間を耐え抜くことができます。

そして、ボツリヌス菌の増殖に適した環境に移った際に、芽胞から芽を出しボツリヌス毒素を発生させながら増殖するのです。

そして、このボツリヌス菌が増殖するのに最適な環境の1つが、ハチミツの容器の中なのです。

ハチミツの容器の中は、ボツリヌス菌の増殖を抑制する空気が無く、また、ハチミツから水分と栄養を摂取することができるので、ボツリヌス菌にとって最適な環境です。

また、ハチミツは屋外で精製されている場合もあり、ハチの巣の位置によっては、ハチミツの精製時に既にボツリヌス菌が、ハチミツに紛れ込んでいることもあります。

自家製のハチミツを食べる際には、ボツリヌス菌の処理をしているか?もし怪しいようなら、食べる前に加熱して毒素を除去してから食べるのが良いでしょう。

1歳以上の方は、ここまでの注意でボツリヌス菌による食中毒を予防できますが、1歳未満の赤ちゃんには、更に注意しなければいけないことがあります。






ボツリヌス菌と赤ちゃんの関係

赤ちゃんボツリヌス毒素は、加熱処理することで除去することができます。しかし、芽胞の状態のボツリヌス菌自体は多少の加熱処理をしても除去することはできません。

そのため、人によってはボツリヌス菌を摂取してしまったことがある方もいると思います。

しかし、安心して下さい。
1歳以上の人の体内では、通常ボツリヌス菌は増殖することができないので大丈夫です。

但し、ボツリヌス菌は、1歳未満の赤ちゃんの体内で増殖することができます。

そのため、ボツリヌス菌がいる可能性のあるハチミツなどの食品を、1歳未満の赤ちゃんにあげてはいけないのです。

もし、1歳未満の赤ちゃんがボツリヌス菌を摂取してしまった場合、最悪の場合には体内でボツリヌス菌が増殖を繰り返し、体内でボツリヌス毒素を発生させ、命に関わる深刻な症状を発症させることがあります。

まとめ

ボツリヌス菌は、1歳未満の赤ちゃんの体内で増殖することができるので、ボツリヌス菌が混入している可能性のある食品を、1歳未満の赤ちゃんに与えてはいけません。